鵞足炎(がそくえん)は、膝の内側にある「鵞足(がそく)」という部分に炎症が起こることを指します。鵞足は、膝の内側に位置する3つの筋肉(縫工筋、薄筋、半腱様筋)の腱が膝の下にある脛骨(すねの骨)に付着する部分で、その形がガチョウの足(鵞足)に似ていることから名づけられています。

鵞足炎の原因

鵞足炎の主な原因は、以下のようなものがあります:

  • 過度の運動やトレーニング:ランニングやジャンプなど、膝に繰り返し負担がかかる運動が原因となることが多いです。
  • 不適切な運動フォーム:不正確な姿勢で運動を行うことにより、膝に過剰なストレスがかかり炎症が生じます。
  • 筋力不足や柔軟性の欠如:特に大腿部や股関節周りの筋肉が弱い場合や、柔軟性が不足している場合に、膝に過剰な負担がかかります。
  • 外傷や膝関節の変形:膝に直接的な外傷や変形がある場合も、鵞足炎のリスクが高まります。

症状

鵞足炎の症状は主に以下の通りです:

  • 膝の内側の痛みや腫れ
  • 動作時の痛み(特に階段の昇降や長時間の歩行)
  • 触れると痛みがある
  • 朝起きたときや長時間座った後に特に痛みが強くなる

治療方法

鵞足炎の治療方法は、症状の重さや原因により異なりますが、一般的には以下の方法が取られます:

  • 安静:炎症を悪化させないために、運動を控える。
  • アイシング:患部を冷やして炎症や腫れを抑える。
  • 物理療法:ストレッチや筋力強化トレーニングを行う。
  • 手技療法:原因となっている筋肉を柔らかくします。
  • サポーターやテーピング:膝を安定させて負担を軽減する。